ゴムの木の剪定の基本についてご説明します

ゴムの木の剪定の基本についてご説明します

観葉植物を育てる上でハードルが高いことの一つに剪定があると思います。剪定を失敗して枯れないか、樹形が崩れてしまわないかなど、不安がつきまといます。剪定の方法は植物の種類によって変わります。ここでは基本的なことと、用語についてご説明します。基本が分かっていると植物ごとの剪定の仕方を説明した時の理解力が上がります。

※室内用の観葉植物を想定しています。盆栽などはまた別の技術が必要になってくると思います。

剪定する時期は植物の活性が高い時期

植物の活性が高いとは、植物はよく生長する状態のことです。基本的には春〜夏の気温が高い時期です。多くの植物はこの時期に剪定をするのがオススメです。逆に冬場は活性が落ちるので、剪定すると枯れたり、新芽が出ないなどが起こります。このあたりは植物の種類によって変わるので、事前に確認してください。ちなみに、アルテシマやウンベラータなどのゴムの木は、春から夏にかけてが剪定に向いています。

「葉っぱを残して剪定する」とは?

多くの植物は剪定する時に葉っぱを残すように剪定した方がうまくいきやすいです。では葉っぱを残した剪定とはどういう状態でしょうか?

ウンベラータの剪定

このように剪定したところに葉っぱが2〜3枚残るようにします。

植物は葉の蒸散する力を使って水分を枝に運びます。この葉が1枚もないと枝の先まで水分が行き渡らず、枝枯れするリスクが高まります。逆に葉が多く残り過ぎると、新芽を出す力が弱まり、芽数が少なくなる傾向があります。蒸散に必要な葉を残しつつ、全体の葉の量を減らして新芽の展開を促すようにします。

1枚だけ残しておいた葉が何かの拍子に落ちてしまうこともあります。風が強いなど葉が落ちやすい環境であれば、もっと多めに葉を残すのもありです。

剪定時に葉っぱが残らないと失敗するのか?

必ず失敗するとは言えません。植物の種類によっては葉が無くても問題ないこともあります。また、ゴムの木の種類だと気温が高くて木の勢力が強い時であれば、葉っぱが無くても新芽がしっかり出ることもあります。ただし、どちらにしても葉っぱが残っていた方が失敗のリスクが減るし、基本的に葉っぱを残して剪定するデメリットは無いので、できるだけ葉っぱを残して剪定すると安心です。

剪定する予定の植物は葉っぱを切らないようにする

一部葉っぱの色が悪くなったり、虫に喰われたりすると見た目が悪くなるので切り落としてしまいたくなると思います。たしかに切り落とした方が見た目がよくなりますが、近々剪定をする予定なのであれば少しガマンしてください。

先ほど説明したように、剪定したい位置に葉っぱが残っていた方が剪定がうまくいきやすいです。つまり葉っぱがたくさん残っている方が剪定の選択肢が広がります。

ただし、病気の症状が出ている葉っぱは早めに除去してください。残しておくと病気が広がりやすくなるので、病気の進行を止める方が優先順位が高いです。

枝を間引く

枝が多くなり過ぎると見た目が重くなるだけでなく、風通しが悪くなり病気の原因になるなど、植物の生育上もよくありません。その場合は枝を間引きます。間引くというのは枝を根元から切り、新しい枝が出ないようにすることです。先に説明した剪定方法が新芽を出させて枝を作るために行っていたのに対して、間引きは枝を減らすために行います。いらない枝を切り落とすのはかわいそうな気もしますが、その方が植物の健康にとっても良いので気にしないでください。

枝を間引くのは簡単で、根元から切るだけです。基本的に季節も選びません。ただし、ゴムの木など、種類によっては切り口から虫が入りやすかったりするので、切り口を保護するのを忘れずに行ってください。切り口の保護剤としてはトップジンなどが定番です。

ただし、室内で虫が入ってくる心配がないのであれば保護剤を使わなくてもあまり心配はないと思います。

新芽の出る位置を意識して樹形を作る

枝の伸びる方向を意識する

基本的に多くの植物は葉っぱの付け根から新芽が出ます。植物の種類ごとに出方に規則性があるので、よく観察してみてください。芽の出方を掴んだら、あとは枝を作りたい方向の芽を生かすようなイメージで剪定していってください。

剪定ができるようになると、思い通りの樹形に整えることができ、植物を綺麗な状態に保つことができます。植物を育てるのがより楽しくなるので、ぜひチャレンジしてみてください。

ブログに戻る