ハイドロカルチャー(水耕栽培)のデメリットは?

ハイドロカルチャー(水耕栽培)のデメリットは?

更新日:2022年3月21日
公開日:2021年3月26日
ハイドロカルチャー デメリット

ハイドロカルチャーは虫が出にくく水管理がしやすいなどのメリットがあり、室内に置く観葉植物に土を使いたくない方に人気があります。 福樹園ではセラミスを使ったハイドロカルチャーの観葉植物も生産しておりオススメもしていますが、メリットがあれば当然デメリットもあります。公平な目線で土とハイドロカルチャーのどちらを選べばよいか判断できるように、今回は土と比べたハイドロカルチャーのデメリットを思いつく限り書いていきたいと思います。

ハイドロカルチャー(水耕栽培)全般のデメリット

まずは植え替える素材に関わらず、ハイドロカルチャー(水耕栽培)のデメリットとして思いつくものを挙げていきたいと思います。

値段が高い

ハイドロカルチャー(水耕栽培)はどうしても値段が高くなる傾向があります。まずハイドロカルチャー用の資材が土と比べて高額になります。また、土で栽培していた観葉植物をハイドロカルチャー(水耕栽培)に植え替えるので、作業工程が増える、枯れるリスクがあり、コストに乗っかってきます。これは植物のサイズが多くなるほど土との差額が大きくなる傾向があります。

植え替える際に枯れるリスクがある

ハイドロカルチャー(水耕栽培)は土を全て洗い落として植え替えるので、根っこにダメージがあります。植物自体が枯れることもあれば、一部の枝が枯れるだけで済んだり、葉っぱが少し落ちるだけですぐ回復することもあります。この違いは植え替えに使う素材、植え替える植物の品種、管理する環境などによります。

土を全て落とさずセラミスなどで土を包む方法もあり、枯れるリスクは下がりますが、それはハイドロカルチャー(水耕栽培)とは別ものと考えています。

倒すと掃除が大変

ハイドロカルチャー(水耕栽培)の素材は粒が細かく、固まらないのでこぼしてしまうと片付けるのが大変です。室内だと倒れることは少ないとは思いますが、置き場所によっては風で倒れたり、ペットが間違って倒してしまったりすることもあるでしょう。

ただし、土だとこぼれた時の広がりはセラミスなどと比べて抑えられることが多いですが、こぼした時の衛生面ではセラミスの方がマシという考えもあると思います。

商品のバリエーションが少ない

テーブルに置けるような3号以下のサイズは結構商品のバリエーションが多いですが、中鉢以上になると極端に数も種類も少なくなります。6号以上のハイドロカルチャーの観葉植物を取り扱っているお店は全国に1%もないと思います。これは先にお伝えしたように、生産過程で枯れるリスクがある、コストがかかるなどの理由から生産している生産者がいないからです。

ですので、ハイドロカルチャー(水耕栽培)で観葉植物を揃えようとすると選べる品種やサイズが限られてしまいます。

水位計が合う鉢が少ない

ハイドロカルチャーで使う水位計は鉢の底に当てる必要があります。水位計はいくつかサイズがあるのですが、そのどれかに鉢の高さが合わないと使えなくなります。鉢の規格は様々で、ピッタリ合うのが意外と少なく、好きな鉢を合わせづらかったりします。

メリットにもデメリットにもなるところ

成長が遅い

使う素材によって成長速度に差が出ますが、総じて土と比べると成長速度が遅くなる気がします。ただ、成長が遅いと言うことはお部屋に置いてから姿形が変わりにくいということなので、メリットだと考えることも出来ます。

素材によるデメリット

ハイドロカルチャー(水耕栽培)に使う素材には様々な種類があります。素材ごとにサイズや特徴などに違いがあり、それによるデメリットもあります。

水持ちが良すぎる素材

ハイドロカルチャーの素材によっては水持ちが良すぎて中が過湿状態になり、植物の根っこによくないことがあります。これも水管理の仕方や植物の種類によっては対処できるのですが、せっかく水管理が楽になるはずのハイドロカルチャーで水管理に気を使わなければならないのはデメリットになります。

水が上まで上がりにくい素材

水が上まで上がりにくいということは、お皿に水を溜めて吸わせる方法で鉢の上まで水が上がりにくいということです。定期的に鉢の上からしっかり水をあげれば植物の生育上は問題ありません。

水持ちが良すぎる素材に関してもそうですが、結局は排水性と保水性のバランスが素材によって違うので、その特徴を掴んで管理しましょうということです。これは土の場合でも一緒ですので、ハイドロカルチャー(水耕栽培)のデメリットとは言い難いかもしれませんが、選ぶ際の参考にしてください。

植え方によるデメリット

透明の容器だと後々見た目が汚くなる

土を使っていなくて見た目が綺麗ということでガラスなどの透明な容器に植えられているハイドロカルチャー(水耕栽培)の観葉植物をよく見ます。初めのうちは確かに綺麗なのですが、時間が経つと中に苔が生えたりして見た目が悪くなっていきます。透明な容器は光を通すので、苔の発生がより進んでしまうのです。ですので綺麗な素材を使って植え込むとしても、定期的に洗って植え直せる方以外は透明な容器を使うことは個人的にはオススメしません。

まとめ

いかがでしょうか?ハイドロカルチャー(水耕栽培)は確かにいいものですが、デメリットもありますので、土と比べてどちらが向いているか検討してください。